「先生」ではなく…

2026年06月17日

 児童養護施設へ学生たちと訪問するようになって19年。すでに退職された先輩同僚たちが、私が引き継ぐ2年前から始めているはずなので、今年で20周年である(コロナ禍により訪問できなかった4年を含めて)。
 コロナ前は毎週水曜日に訪問していたが、4年休んだあと、私の都合により月1回の訪問に減らして現在に至る。
 今年度、4・5・6月と訪問し、事前の準備・振り返りの成果もあって、学生たちのかかわりが本当にゆたかになってきている。また、かかわりの前提にある、子どもの理解や視点が確かなものになってきている。
 一緒に訪問していてそれらが感じられ、とても嬉しいし、楽しい。今日の訪問でもそんなことを感じて帰ってきた。


 学生たちは、私が学生の頃より大変だろうなと思う。
 1年前期から小・中学校を訪問する本学のカリキュラムでは、彼らは入学直後から「先生」と呼ばれ、その振る舞いを求められる。教師を目指す学生たちは、それに適応しようと一生懸命である。
 一方、児童養護施設への訪問では、徹底してそれを排する。子どもの方から「先生」と呼ばれることもあるが、自宅にかわるプライベートな場所に伺っていることを念頭に、学生たちには教師ではなく、年齢の近い青年としての振る舞いとかかわりを求めている。
 今日の振り返りでも、私はそこに重点をおいたコメントをしたが、コメントした後に少しの申し訳なさを感じたのも事実である…。


 解決策につながる答え(?)は急がず、少し先に。かかわりながら考え、何がベターかを判断していく。 
 私たちの学びのために、試行錯誤をお許しいただいている児童養護施設のお子さんたちに、本当に感謝である。

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